アメリカの分裂
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で紹介したNYTの記事に掲載されていたエピソード。
iPhoneの画面は元々プラスチックを使用することで生産手配をしていたが、故スティーブ・ジョブスが突如「画面には傷のつきにくいガラスを採用する」「その方法を6週間以内に見つけてこい」との命令を下した。ジョブスがアップルの製品のハード、ソフト両方の細部にまでこだわっていたエピソードは他にもいろいろ存在する。
元のガラスはアメリカのCorningコーニングの製品だが、それをiPhoneの画面サイズにカットしてくれるところを見つけなければならない。アップルの担当者は中国で政府の補助金を使ってこの種のガラスのためのカッティング設備を導入した会社をみつけだした。iPhone上市の数週間前の真夜中にFoxconnの工場に画面サイズにカットされたガラスが運び込まれた。部品を受け取った
Foxconnの現場責任者は工場の寮の8000人の従業員をタタキ起こし、各人にお茶とビスケットを配ってからラインに配置した。配置された従業員は30分後には12時間のシフトで組み立て作業を開始し、96時間後にはプラントは日産1万台のペースでiPhoneの製造を行っていた。
このアップルがつきつけて来た要求に対するFoxconnの対応ぶりを読んでいて、横浜市で外国人労働者を使って3交代24時間操業でガラケー部品の製造をやっている友人から聞いている話と結構似ているので「日本と中国の下請けの親会社への対応では質的な違いはない。違うのは扱う量だけだ」と感心をしたが、「日本の下請けが中国の下請けと同じことをしていて、生産量が少ないのなら本来まるで競争になるまい」とも思った。その本来まるでコスト競争力がないはずの友人の部品に注文が来るのはガラケーのメーカーがアップルと違い日本の部品の採用にこだわり、サプライチェーン全体の利幅が薄い(つまり付加価値が低い)ことに目をつむっていることの証左であろう。
大前研一が倒産を宣言したコダックと富士フィルムを比較して、富士フィルムの株主の方が低い利益率を容認していたからだと断じているが、
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アップルと日本のガラケーの場合もこの説明が通用できるだろう。
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